先にポイント。
「重くない・あたたかい・滑りにくい」の3つを意識して、毎日すぐ使える実用品から選ぶと喜ばれやすいです。
とくに家の中は転びやすい場所もあるので、浴室や脱衣所の滑り止めや手すりなど「安全に役立つグッズ」も候補に入れましょう。サイズ合わせ・取扱説明の確認を第一に考えると安心です。
まずは安全第一:家の中を「滑りにくく・つまずきにくく」
高齢の方は、段差・浴室・通路のコードなどでつまずきやすくなります。
滑り止めマットを浴室や脱衣所に敷く、段差や階段・玄関に手すりをつける、電源コードを通路からどかすといった住まいの工夫がすすめられています。安全に役立つグッズを贈ると、日々の安心感につながりやすいです。
- 浴室・脱衣所:水に強い滑り止めマット(段差になりにくい薄さ・水はけの良さもチェック)。
- 廊下・階段・玄関:連続した手すりを検討(途切れが少ない方がつかまりやすい)。
- 通路:コードや敷物のめくれを整理する。
なお、住宅改修(手すり・段差解消・滑り防止の床材など)は介護保険の対象になるケースがあります。必要書類の申請などの手順があるため、自治体の窓口やケアマネジャーに確認しましょう。
予算別で選ぶ:毎日使える“実用品”カタログ
下の表は、価格帯ごとの用途アイデアと選び方のコツをまとめたものです。どれも「治る・改善する」といった断定は避け、使い心地や安全面を軸に選びます。
予算帯 | アイテム例 | 選び方のコツ(要点) |
---|---|---|
1,000〜3,000円 | レッグウォーマー/ひざ用ウォーマー、浴室・脱衣所の滑り止めマット | 肌あたり・締めつけ・洗いやすさ、マットは薄さと水はけに注目。 |
3,000〜5,000円 | 滑りにくい室内履き、やわらかブランケット | 甲の覆い・面ファスナー等の調整・ソールの滑りにくさが目安。 |
5,000〜10,000円 | 軽量スツール・座敷椅子、保温インナー | 座面高・ひじ置き・重さを確認。着脱のしやすさ・サイズ交換の可否も。 |
1万〜2万円 | サイズ調整できるひざ用サポート、温熱ひざ掛け(弱発熱タイプ) | ベルクロ等で調整できるか、低温やけどに注意し説明書を守る。 |
2万円以上 | T字杖、シルバーカー、据え付け手すり 等 | 杖は身長÷2+2〜3cmが一つの目安。シルバーカーは自力歩行できる方向けの外出補助で、自治体の補助がある地域も。 |
予算1,000〜3,000円:まずは「冷やさない」「滑りづらい」から
ひざ周りを冷やさない軽いアイテム
レッグウォーマーやひざ用ウォーマーは、肌ざわり・締めつけ・洗いやすさがポイント。就寝時やテレビを見るときなど、日常の“冷やさない”習慣づけに役立つプレゼントです。
浴室・脱衣所の滑り止めマット
ぬれてもすぐ乾く素材、段差になりにくい厚み、掃除のしやすさをチェック。浴槽内や洗い場の滑り対策は、事故予防の基本です。
予算3,000〜5,000円:室内履きで「足もとの安定」を
滑りにくい室内履きのチェックリスト
- 甲が覆われる:足が前にズレにくい。
- 面ファスナー等で調整できる:むくみにも対応しやすい。
- ソールが滑りにくい:完全に滑らない靴はありませんが、「滑りにくい素材」を選ぶことが大切。
サイズ交換がしやすい店舗・ECかどうかを、贈る前に確認しておくと安心です。
予算5,000〜10,000円:立ち座りを“低負担”に
軽量スツール・座敷椅子
立ち座りが多いキッチンや洗面所、玄関に軽い椅子が1脚あると、腰かけて靴を履くなどの動作が楽になることがあります。座面の高さ・ひじ置きの有無・重量を見て選びましょう。
予算1万〜2万円:サイズ調整できる“身につける”もの
ひざ用サポート(装着感を重視)
面ファスナーや編み立てでサイズ調整できるタイプは、装着感を合わせやすいのが利点です。医療的な効果を断定せず、付け心地や通気性・洗濯のしやすさを中心に選びます。
温熱ひざ掛け・膝周りの保温
充電式やコード式などは低温やけど対策が欠かせません。付属の説明書に沿って、温度設定や連続使用時間を守るよう一言添えると親切です。
予算2万円以上:サイズ合わせが重要な「杖・シルバーカー・手すり」
杖は「身長÷2+2〜3cm」が目安
T字杖などの長さの目安は、靴を履いた身長で身長÷2+2〜3cm。ひじが軽く曲がる高さで握れると扱いやすいとされています。最終的には実際の歩行で微調整しましょう。
シルバーカーは「自力歩行できる方向け」
シルバーカーは外出時の荷物運びや休憩に便利ですが、歩行を支える道具(歩行器)とは用途が異なると説明されています。介護保険の対象外とされる一方、自治体独自の補助がある地域もあるため、お住まいの窓口で確認しましょう。
据え付け手すり・段差解消は公的制度も確認
介護保険では、手すりの取り付け・段差の解消・滑りの防止の床材などが住宅改修の給付対象(生涯20万円の限度額)に位置づけられています。申請や書類が必要なため、事前に自治体へ相談しましょう。
贈る前のチェックリスト(コピペOK)
- サイズ:足長・ふくらはぎ周り・身長など、採寸の目安を共有。
- 重さ:片手で持てる・扱える重さか。
- 滑りづらさ:室内履きのソール、マットの材質を確認。
- 返品・交換:ギフトでもサイズ交換がしやすいか。
- 設置スペース:手すり・シルバーカー・椅子の置き場所。
- 取扱説明書の保管:安全に使うための大切な情報です。
季節・用途別の選び方
外出が多い方に
軽い室内外兼用シューズ、サイズを合わせた杖、荷物を持てるシルバーカーなど。「本人が試せる環境」で選ぶのがおすすめです。
おうち時間が長い方に
室内履き、段差の見直し、手すり、レッグウォーマーなど室内の安全+保温に役立つものを中心に。
冬の冷え対策
レッグウォーマー、ひざ掛け、温熱グッズは低温やけど対策をセットで伝えて。
失敗しにくい渡し方と気持ちの伝え方
- 同意と試着:サイズのあるものは「一緒に選ぼう」と声かけを。
- 交換のしやすさ:レシートや注文番号を同封し、交換手順を書いたメモを添える。
- 前向きなメッセージ:「毎日をもっと楽に」「あたたかく過ごしてね」など、相手に配慮した言葉を。
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